火時計は水時計とならんでずいぶん古くから人々のあいだで使われていました。火時計はゆっくり燃えるものを利用して燃える速さで時間を計るという道具です。しかし、「燃えるもの」も一度燃えてしまえば使えませんし燃える速度は水などよりも一様ではなく、うまく調節できませんでした。そのため火時計は水時計ほど発達しませんでした。
日本では、ろうそく時計や線香時計が使われていました。お寺などでは時香盤と呼ばれる線香時計が使われていて灰の上に溝をつけてそこに香の粉を筋状に撒いてその香が燃える速度で時間を計っていました。現在でも奈良の東大寺二月堂の「お水取り」という祭事に使われています。また花街では芸妓(芸者)さんの花代のことを線香代といっているそうです。これは時間を計るのに線香を使っていたからです。またその線香は帳場に置いた大き目の香炉に立てていたため帳場のことを線香場とも呼んでいたとのことです。
中世のヨーロッパでは、ランプ時計やろうそく時計が使われていました。ランプ時計は油を入れるガラス容器に目盛りをつけて油の減る量を見て時間を計るもので19世紀になっても使用されていました。
ロウソク時計はロウソクに目盛りを付けたものですが、あまり正確でなかったようです。
中国では火縄を使った火時計もあったようです。それは火縄のほうが線香よりもゆっくり燃えるからで紐に等間隔に結び目をつけて目盛りにしていたようです。また中国では龍の形をした線香時計があり、線香の上に錘を二個取り付けた紐を渡しておき、その紐を線香が焼き切り下部にある鉄板に落ちて時を音で知らせる仕組みの時計もありました。
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